企業市民活動

ヤマトグループは、創業以来、社会とともに成長してきた会社です。豊かな地域づくりは、ヤマトグループの成長と発展の基盤であると考えています。地域社会の健全で持続的な発展と、そこに暮らす人々の質の高い生活の確保を目指し、ヤマトグループが持つ様々な資産(ネットワーク、ノウハウ、人材など)を活用して、企業市民活動に取り組んでいます。

推進体制

ヤマト運輸は、地域に根差した当社らしい企業市民活動を目指し、各地域にサステナビリティ活動を推進する「サステナ アンバサダー」を配属しています。サステナ アンバサダーは各地域の活動事例をサステナカフェ(オンライン交流会)で共有することで、自地域での活動の参考にするとともに、サステナビリティの取り組みへの理解を深めています。

サステナカフェに参加するサステナ アンバサダー
サステナカフェに参加するサステナ アンバサダー

企業市民活動方針

ヤマトグループは、地球環境や地域の安全・コミュニティに関わる社会課題に対し、事業活動および企業市民としての様々な活動を通じて、共創による、フェアで、“誰一人取り残さない”社会の実現に貢献します。

重点テーマ

ヤマトグループは、世の中の社会課題やグループ企業理念、宅急便の生みの親である故・小倉昌男の福祉への想いから、「環境」「安全」「地域コミュニティ」「ダイバーシティ&インクルージョン」の4つを重点テーマに定めて取り組んでいます。地域のパートナーとの協働により、社員がさまざまな価値観に触れることで社会課題への意識を向上し、将来にわたり豊かな社会の実現に貢献することを目指します。

環境

全国にネットワークを有するヤマトグループにとって、地域の環境保全に取り組むことは社会的責務と考えています。地域の豊かな自然を次世代に繋げていくため、こどもたちへの環境教育や地域の環境保全を通じて、自然との共生社会の実現を目指します。

クロネコヤマト環境教室の開催

ヤマト運輸は、次世代を担う子どもたちへの環境教育をサポートするため、当社の社員が全国の学校に出向いて授業をおこなう「クロネコヤマト環境教室」を2005年10月より実施しています。これまでに3,000回以上実施し、約25,000人にご参加いただきました。
2023年10月には学習指導要領に合わせて、小学校4年生~6年生を対象としたプログラムにリニューアルしました。
当社の環境の取り組みをクイズ形式で伝えた後、ワークシートを使用したグループワークをおこない、子どもたちが自分でできる環境の取り組みを考える授業です。子どもたち一人ひとりの地球にやさしい行動の積み重ねが地域の環境保全につながることを学び、子どもたちが環境に取り組むきっかけとなることを目指します。

「クロネコヤマト環境教室」の概要・申込み方法などの詳細はPDFファイルを開きます環境教室案内チラシ[PDF:549KB]をご参照ください。

クロネコヤマト環境教室 実施回数・参加人数

ワークシートの一部
ワークシートの一部
環境教室

生物多様性の保全

ヤマトグループは、事業活動が生物多様性に影響することを認識し、豊かな社会を支える自然と共生するために、地域の生物多様性の保全に取り組んでいます。
詳細は「生物多様性の保全」をご参照ください。

地域イベントへの出展

ヤマトグループは環境の活動を通じて地域の方々との交流を深めるため、各地域の環境イベントに積極的に参加しています。

ヤマト運輸西東京主管支店では、多くの方々に環境の保全についての関心と理解を深めていただくとともに、積極的に環境保全活動に参加する意欲を高めていただくことを目的に八王子市で開催された2024八王子環境フェスティバル(2024年6月9日開催)に参加しました。ヤマトグループのサステナビリティの取り組みに関するパネルやEV車両を展示し、地域の皆さまに理解を深めていただきました。

八王子環境フェスティバル
八王子環境フェスティバル

地域清掃・美化活動

ヤマトグループは地域の清掃・美化活動を積極的におこなっています。

ヤマト運輸久留米主管支店は、2023年5月20日に開催された「スポGOMI大会inくるめ」に協賛しました。スポGOMIとは、「ごみ拾いはスポーツだ!」をモットーに制限時間内に定められた区域内のごみを拾い、拾ったごみの質と量をポイントに換算し、獲得ポイントを競い合う地球にやさしいスポーツです。大会当日は38チーム(ヤマト運輸からは2チーム)が参加し、地域住民の皆さまと総重量176.2kgのごみを拾いました。

スポGOMI開始風景
スポGOMI集合写真

安全

「安全第一、営業第二」の理念を掲げているヤマトグループにとって、次世代を担うこどもたちに交通安全の大切さを知ってもらうことは使命だと考えています。また、大規模な災害の発生に備え、地域と連携して防災・復興支援活動を実施することは社会インフラ企業としての責務と認識しています。地域の安心・安全な生活の実現を目指し、継続して取り組みをおこなっています。
ヤマト運輸は、地震などの自然災害発生後の復旧・復興活動への参加を対象とするボランティア休暇制度を2020年に開始しました。

こども交通安全教室

ヤマト運輸は、交通ルールや交通安全の知識を伝える「こども交通安全教室」を1998年から実施しています。これまでに3万回以上実施し、約344万人にご参加いただきました。
セールスドライバーを中心とした社員が地域の保育園・幼稚園・小学校などに出向き、交通安全について分かりやすく指導します。特に集配車両の乗車体験は、車両の内部を見学するとともに運転席に座って死角を確認するという内容で、普段はできない体験に子どもたちだけでなく保護者や先生方からもご好評をいただいています。
この取り組みは海外も含め、ヤマトグループ各社にもさまざまなかたちで広がっています。

交通全教室

交通安全クイズWEBサイトの開設

【沖縄ヤマト運輸】
沖縄ヤマト運輸は、沖縄バスケットボールが運営する、プロバスケットボールチーム 「琉球ゴールデンキングス」とコラボし、チームマスコット「ゴーディー」とともに、クイズ形式で楽しく交通安全を学ぶことができる「交通安全クイズ」WEBサイトを開設しました。全10問のクイズに〇×で答えることで、楽しく分かりやすい形式で交通安全を学ぶことができます。また、答え合わせのページには交通安全に関する解説を掲載しており、「道路への飛び出しが危険である」こと、「車の運転手には死角がある」ことなど、より学びを深めてもらうことができます。

交通安全クイズWEBサイトの開設

夏のカンパの実施

ヤマトグループ企業労働組合連合会は、公共の道路を利用して事業を営む企業の労働組合として、交通事故犠牲者の遺族を支援することを目的に、「夏のカンパ」を1987年より実施しています。これまでに集まったカンパは総額19億円を超えています。
2023年度はヤマトグループ約18万人の社員から9,086万円のカンパが寄せられました。このカンパは、親を亡くした遺児を物心両面から支える非営利団体「あしなが育英会」と、障がい者の自立と社会参加を支援する(公財)ヤマト福祉財団に寄付されます。

地域コミュニティ

ヤマトグループの事業は、地域社会の皆さまによって支えられています。日頃から大切にしている経営理念「豊かな社会の実現」の達成に向けて、地域のパートナーとの協働を通じて、地域と個人との繋がりを大切にしていきます。

音楽宅急便「クロネコ ファミリーコンサート」

お客さまや地域の皆さまに感謝の気持ちを込めて、本物のいい音楽を年齢や地域を超えてすべての人にお届けすることを目的に、音楽宅急便「クロネコ ファミリーコンサート」を1986年から開催しています。これまでに356回開催し、約59万人にご参加いただきました。
2023年度は、全国5都市(福島県南相馬市・埼玉県本庄市・福井県福井市・香川県高松市・福岡県福岡市)での有観客開催に加え、ご家庭でもお楽しみいただけるよう福岡公演では、ライブ配信やアーカイブ配信を行いました。「踊りの音楽」をテーマに、観客の皆さまやオンライン配信視聴者の皆さまにもご参加いただき、お楽しみいただきました
また、各地での運営には地元の社員も参加しています。当日ご来場されるお客さまの受付や交通遺児のためのチャリティ募金への呼びかけなどに地元の社員が携わっています。
詳しくは下記特設サイトをご覧ください。

特設サイト

音楽宅急便「クロネコ ファミリーコンサート」

こども向け職業・社会体験施設への協賛

ヤマト運輸は、キッザニア東京・甲子園・福岡のオフィシャルスポンサーです。
未来を担う子どもたちが社会の仕組みや働くことの目的を理解する機会創出のため、2006年キッザニア東京のオープン当初より、宅急便の集配業務を行う「セールスドライバー」の仕事が体験できる「宅配会社」パビリオンを出展しています。
キッザニア福岡では、近年のEC利用の拡大とともに多様化するニーズに合わせ、駅やスーパーなどお客さまの生活導線上に設置されているオープン型宅配便ロッカー「PUDOステーション」を用いたアクティビティを新たに導入し、非対面・非接触の集配を体験できます。

キッザニアの「宅配センター」パビリオンの様子
キッザニアの「宅配センター」パビリオンの様子
キッザニアの「宅配センター」パビリオンの様子

「全国離島交流中学生野球大会」への協賛

ヤマト運輸は、「国土交通大臣杯第15回全国離島交流中学生野球大会」(2024年8月19日~22日開催)、通称「離島甲子園」に協賛しました。今大会は長崎県壱岐市で開催され、日本全国から23チームが参加しました。本大会は、対外試合の難しい離島の球児に交流の機会を作ろうと2008年に始まったものです。
ヤマト運輸は、大会が目指す「離島の未来を担う少年少女の交流、夢と希望と勇気をもつ大切さ、離島を誇りに思う心の醸成」という目的に共感し、第1回大会から継続して協賛しています。「オリジナルデザインリストバンド」や各離島の地域の方々やヤマト運輸営業所の社員からの応援メッセージが書かれた「のぼり旗」を選手へ贈呈するとともに、全国のネットワークを活用し、大会に参加する選手たちの手荷物配送をサポートしています。

「全国離島交流中学生野球大会」への協賛」
手荷物配送協力

見学施設

羽田クロノゲート見学コース・関西ゲートウェイ見学コースでは、宅急便をはじめとする物流の仕組みやヤマトグループの目指す未来を紹介しています。

「ヤマトグループ歴史館 クロネコヤマトミュージアム」は、ヤマトグループが2019年11月29日に創業100周年を迎えたことを記念して設立しました。ビル内のスロープを活用した展示構成となっており、スロープを螺旋状に下りながらヤマトグループ100年の歴史を見学できる施設です。また「宅急便体験コーナー」や「未来創造ラウンジ&ライブラリー」も併設し、大人だけでなく、子どもたちにも楽しんでいただける施設となっています。

アフリカのこどもたちに靴を届ける活動

台湾ヤマトでは、社員一人ひとりが社会的責任を果たしたいという思いから、公益団体を通じて、不要になった靴をアフリカに届ける活動をおこなっています。
アフリカでは「スナノミ症」と呼ばれる皮膚疾患のために、歩行困難や足の壊疽などに苦しんでいる子どもたちが多くいます。スナノミ症は世界保健機関(WHO)が「顧みられない熱帯病(NTDs)」の1つに数える疾患で、靴を履くことが最も有効な予防策といわれています。

アフリカに靴を届ける活動
アフリカに靴を届ける活動
アフリカに靴を届ける活動

「絵本を届ける運動」に参加

絵本を届ける運動
「絵本を届ける運動」

ヤマトシステム開発は、公益社団法人シャンティ国際ボランティア会(SVA)の「絵本を届ける運動」に賛同し、2013年度から継続的に参加しています。
社員とその家族が協力して、日本で出版された絵本の日本語部分に、現地の言語が印刷されたシールを貼り付ける作業を実施し、カンボジア・ラオス・ミャンマー・アフガニスタンなどアジア各地に、絵本を届ける活動を行っています。

ダイバーシティ&インクルージョン

ヤマトグループは、約18万人の社員を抱え、誰もがいきいきと活躍できる社会の実現を目指しています。多様な生き方、多文化を尊重し合い、一人ひとりの個性を生かせるよう、さまざまな人材が活躍できる基盤づくりに貢献します。

企業への出資

ヤマトホールディングスは、性別や言語などを問わずあらゆる人が利用できるような製品や建物にする「ユニバーサルデザイン」に取り組む株式会社ミライロに出資しています。
詳細の取り組みは「人権・ダイバーシティ」をご参照ください。

公益財団法人ヤマト福祉財団の活動

ヤマト福祉財団は、宅急便の生みの親である故・小倉昌男が、心身に障がいのある方々の「自立」と「社会参加」を支援するため、1993年9月に私財を投じて設立した団体です。ヤマトグループの企業姿勢に基づき、障がいのある方の自立支援活動を推進することで、ヤマトグループの社会貢献活動の一翼を担っています。

助成事業

助成金贈呈式
助成金贈呈式
障がい者給料増額支援助成金 障がいのある方々の自立を支援するため、障がい者の給料増額を目的とした新規事業の立ち上げや、生産性向上に必要な設備・機器を購入する資金を助成しています。
障がい者福祉助成金 イベント活動やスポーツ活動、会議、調査、出版など、障がいのある方々の幸せにつながる事業・活動に対し、幅広く助成しています。
障がいのある大学生への奨学金支給 障がいを乗り越えて、社会の役に立ちたいと学ぶ大学生のための奨学金(給付型)を贈呈しています。

「障がい者の働く場パワーアップフォーラム」の開催

障がい者の働く場パワーアップフォーラム
障がい者の働く場パワーアップフォーラム

1995 年、初代理事長の小倉昌男が障がい者施設の運営者を対象に「月給1万円からの脱却」を目指して開始した「小規模作業所パワーアップセミナー」が起源です。現在は、福祉施設関係者および障がい者の働く場づくりに関心のある方々を対象に、毎年全国各地でフォーラムを開催しています。

ヤマト福祉財団小倉昌男賞の贈呈

ヤマト福祉財団小倉昌男賞 贈呈式
ヤマト福祉財団小倉昌男賞 贈呈式

障がいのある方々の仕事づくりや雇用の創出・拡大、労働条件の改善などを積極的に推し進め、働く喜びと生きがいをもたらした方の功労をたたえ、毎年2名の方に「ヤマト福祉財団小倉昌男賞」を贈呈しています。

障がい者の就労等を支援する他団体への助成

ゆいジョブ!おしごと発見フェア
ゆいジョブ!おしごと発見フェア

ヤマト福祉財団は、自ら実施する事業の他にも、障がい者の就労等を支援している他団体や、ヤマト福祉財団小倉昌男賞の受賞者が立ち上げた各種プロジェクト等に対し、助成や企画・運営支援を行うことで活動の幅を広げています。

ボランティアプロジェクト

ボランティア活動の様子
ボランティア活動の様子

ヤマト運輸労働組合と連携し、ヤマトグループの社員およびそのご家族が、それぞれ地域の障がい者施設の利用者・職員とつながり、交流を深めていくボランティアプロジェクトを推進しています。2023年度は延べ141名のボランティアが参加しました。

株式会社スワンの活動

スワンカフェ&ベーカリー赤坂店
スワンカフェ&ベーカリー赤坂店

株式会社スワンは「障がいのある人もない人も、ともに働き、ともに生きていく社会」というノーマライゼーションの理念を実現させるために、故・小倉昌男がヤマト福祉財団、ヤマトホールディングスと共同で設立した会社で、現在はヤマトホールディングスの特例子会社として36名の障がい者が働いています。
株式会社スワンでは、障がいのある方々がパンの製造・販売、衣類のクリーニング、ビル清掃などの業務をおこなっています。パンの製造・販売を行うスワンベーカリーの店舗は現在、直営店5店、フランチャイズ20店が全国に展開しており、300名以上の障がい者が経済的に自立をし、仕事を通して社会参加をはたしています。

社会福祉法人ヤマト自立センターの活動

ヤマト自立センター

社会福祉法人ヤマト自立センターはノーマライゼーションの理念を実現させるために、故・小倉昌男がヤマト運輸と共同で設立した会社です。障がいのある方が地域で自立して、生き生きと働けるよう、就労に必要な知識や技術の習得、就労先の開拓、就労後の定着を図る支援をおこなっています。
また、2011年度より障害者就業・生活支援センターを受託し、これまで培ってきた就労支援技術を活かしながら、更に幅広く専門的に支援を行っています。

補助犬支援

ヤマトシステム開発は、2017年から、身体に不自由のある人をサポートしている”身体障がい者補助犬(盲導犬・聴導犬・介助犬)”を育成・認定・広報などを行っている日本聴導犬推進協会へ使用済切手、未使用切手、書き損じはがき、未使用のはがき、テレフォンカード、各種金券類、洗剤、犬具など支援物資を届けています。

補助犬支援
支援物資の寄付
支援物資の寄付