社訓の制定
小倉康臣は、1931(昭和6)年12月に社訓を制定した。
大和運輸を永く発展させ、社員の幸福、会社が社会から認められるには、そこで働く一人ひとりの心がけが最も重要と考えたのだ。
社訓は「大和は我なり」「運送行為は委託者の意思の延長と知るべし」「思想を堅実に礼節を重んずべし」の三項目からなる。
「大和」は「ヤマト」に変わったが、この三項目は創業の精神として現在も受け継がれている。
小倉昌男は、特に「ヤマトは我なり」を社員全員が第一線の選手である「全員経営」に結び付けて考えた。宅急便のセールスドライバー(SD)はその象徴だ。
そして現在ヤマトグループが掲げるグループ企業理念である「経営理念」「企業姿勢」「社員行動指針」の原点はこの社訓にあることが明記され、会社の経営を支える土台となっている。