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1919年11月29日、ヤマト運輸株式会社として東京、銀座で創業したヤマト ホールディングスは、本年、創業100周年を迎えました。これもひとえに、お客さま、社員をはじめ、当社とともに歩んでくださったみなさまのおかげであり、心より感謝を申し上げます。
荷物を運ぶ手段が、ぎゅうばしゃ、荷車であった時代、トラックの数は、日本全国で、わずか204台にすぎませんでした。そうしたなかで、創業者、おぐら やすおみが、自動車の将来性に着目し、トラックが必ず貨物輸送の主役になる、という強い信念と、創意工夫によって始めたのが、トラック運送事業です。創業の際に購入したトラックは4台でした。
そのご、100年という長い道のりのなかには、大きな節目がみっつありました。ひとつめは、1929年、日本で初めての路線事業として、東京、横浜間で定期びんを開始したこと。ふたつめは、1976年にたっきゅうびんを発売したこと。みっつめは、2013年に発表し、現在も取り組んでいる、バリュー ネットワーキング構想の推進です。また、100年間の歴史を支えてきたものは、創業者から受け継がれてきた、イノベーションを起こすチャレンジ精神と、創業者が制定した、ヤマトは、我なり。運送行為は、委託者の意思の延長と知るべし。思想を、堅実に、礼節をおもんずべし、の社訓です。
これまで、当社では、社史として、創業40周年の際に発刊した、おぐら やすおみの自叙伝。あゆみ。そのご、ヤマト運輸五十年史。ヤマト運輸70年史を発刊してきましたが、創業100周年を迎えた今回は、正史と記念誌の、ふたつの社史を発刊することとしました。この、ヤマト グループ創業100周年記念誌、100年のあゆみは、100年の歴史を、時代とテーマに分けて、それぞれのエピソードをものがたりとして、読みやすく編集しています。編集にあたっては、多くの関係者のみなさまから、貴重な資料のご提供や、取材などのご協力をいただきました。この紙面を借りて、厚くお礼を申し上げます。
時代が変わり、世の中も大きく変わるなかで、当社は、この先の100年も、みなさまの生活に寄り添うことで、一番身近で、一番愛される企業となるよう、努力を重ねてまいります。今後とも、ご支援と、ごこうじょうを賜りますよう、お願いを申し上げ、発刊のご挨拶といたします。
2019年11月29日、ヤマト ホールディングス株式会社、代表取締役社長、ながお ゆたか.